職員体験談 - 姫路市の精神・神経科専門病院 播磨大塩病院

職員体験談

先輩看護師の体験談~デイケア~

先輩看護師デイケア
デイケア勤務になって、早1ヶ月が過ぎました。
自分はデイケア職員に向いているのかと不安に感じたりもしましたが、基本的にすべての人に適性がある・・・と言われているそうで少し安心しています。
デイケアではグループでの動きやすさ、手芸に長けている、料理がうまいなど、それぞれの個性に応じた役割を持ってメンバーに働きかけています。
デイケア職員に相応しいという特質があるわけではなく、大雑把な人と完全主義の人、無口な人と朗らかな人など多様な職員がいてこそ、多様なメンバーに対応できると思いました。いろんな職種でチームを組んで「地域で生活する」ことを前提とした地域ケアの中核的存在になれるよう、これからもがんばっていきたいと思いますので、応援ヨロシクお願いします。

デイケア

先輩看護師の体験談

大塩病院 外観
私が当病院に就職したのは、昭和53 年ですから今より35 年前になります。
その頃の精神病院といえば、幾分開かれてきたとはいえ、まだまだ世間から隔絶された特殊な存在だったと思います。
かく言う私も就職の面接で訪れたのがはじめてだったのですが、どういう訳かあまり違和感は、感じなかったように思います。
むしろ他人に聞こえない声が聞こえたり、見えないものが見えたりといったことに何かロマンチックなものを感じたりもしていました。今考えてみると、全く馬鹿げたことではありますが。
その頃の病院はほとんどの部屋が畳敷きで、大部屋という何十畳もある部屋もありました。
患者さんは大抵そこでゴロゴロと、日がな過ごしているわけですが、私もよくその傍に行って寝ころんでいたものです。
患者さんは優しくて、枕代わりに使っていた自分の座布団を勧めてくれたり、読んでいた新聞を譲ってくれたりする人もありました。
ある昼休みに、そんな風にして本当に眠り込んでいたことがあって、傍にいた患者さんに「もう起きよ」と、休憩時間の終わりに起こしてもらったこともあります。
きっとその患者さんは、私の代わりに時計を見ていてくれたのでしょう。

後年、看護学生の教育に携わるようになって、「患者さんを受容し、理解すること」などと偉そうなことを言っていますが、実はその前に患者さんに受け入れてもらうことが大切なのだと思います。
その頃はまだ、本当に未熟で、精神疾患のメカニズムがどのようなものかも知らず、患者さんの病的な部分に触れることもなかったのですが、そのことが逆に患者さんを身構えさせることなく、ただ人と人との付き合いを容易にさせたのかも知れません。
ですから、そんなことで患者さんに受け入れられたというのは、おこがましいことだと思います。それに今では、「そんな仕切りもない場所でプライバシーはどうなるんだ」、「自我の境界の不鮮明な患者さんにとって、そんな環境は悪影響を及ぼすのではないか」、「第一皆が素足で歩きまわる畳の上に寝転がるなんて、衛生的にどうなんだ」と言われそうです。
しかし、私が自然に患者さんの傍で過ごし、患者さんもこだわりなく付き合ってくれたのも、あの畳敷きの部屋のお陰だったのではないかと思います。

看護部

職員インタビュー

 
この仕事を選んだきっかけは?
「将来、何を目指したらいいんだろう。」と、進路にすごく悩んでいた高校時代、見ていた職業案内の本に『理学療法』とか『作業療法士』というのがあって、興味を持ちました。普段僕たちもイライラした時や、ストレスがたまったなと感じた時には、友達に話したり、カラオケに行って発散したり、買い物したり色々しますよね。でも、障害を持ってしまった方達は、上手い具合にストレスを発散することが困難だから、援助するような仕事をしたいと考えました。また、自分自身のストレス対処法も身に付けたいという興味もあって、医療保健学部作業療法学科に進み、作業療法士の勉強をしました。
この仕事で大変だなと思うことは何ですか?

患者さんとの関わり方が一番大変かなと思います。患者さん自身、自分の思いが病気によって左右される、コントロールできない、色々あると思います。僕の中で「こういうふうにやってほしい。」と思う部分があるんですが、それが押し付けになっては良くないです。その患者さんの思いを受け止めたいという気持ちと、早く治療を進めてあげたいという気持ちで戸惑うことがあります。その都度その都度、関わり方や治療の仕方を、いろいろ考えてアプローチしていかないといけないことが大変かなと思います。
 
5年目になり、以前に比べて関わり方が変わってきたところがありますか?
そうですね。最初は、患者さんとの距離感が難しく、自分よがりのところがあったと思います。経験を積むことで、「この人は今、そっとしておこう」とか、「見守ろう」と自分で距離感を工夫していけるようになった部分があります。
色々経験できたわけですね。
そうですね。4年目で初めて学生の実習担当をすることになり、学生に教えることをさせてもらいました。学生に教えるということは、自分もその患者さんについてもっと考えることになるので、新たに自分が勉強するきっかけになっています。

播磨大塩病院に入ってよかったなと思うことは?
良かった点は、『やりがい』です。以前、患者さんに作業療法として『ぬりえ』を提供したことがあります。状態が良くなって退院されて、外来通院に来られた時、わざわざ会いに来てくれたり、また『ぬりえ』を額に入れてプレゼントしてくれたりしました。退院してからの趣味になったと聞いて、自分の仕事へのやりがいを感じました。
  
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