秋真っ直中、今月のごちそうさまのテーマは「里の秋」
こよみ以外で秋を感じるもの・・・「朝晩の冷え込み」「街路樹の紅葉や変化」「吹く風のにおい」「コスモスの花畑」「赤とんぼ」「彼岸花」「虫の声」「店先の果物」「食材や野菜」いろいろあると思いますが、「里の秋」を感じることができました!
入院している部屋の中は年中空調がきいていて快適かもしれませんが、季節感がなく思いが平坦になりがちです。少しでも季節感と共に元気が出るようにという給食の皆さんの思いで、「必ず季節の食材を工夫して出してもらえる」ところが当院の給食の素晴らしさです。「里の秋」を感じると、心がやさしくなりますね!
「栗ご飯」です。子供の頃の母の手作りの味を思い出させる栗ご飯、食は季節を感じさせるのですね!
本日の献立は、「栗ご飯」「だし巻き卵とほうれん草のごま和え」「味噌マヨネーズサラダ」「オレンジ」です。
主菜について
薄味ながらとても美味しいだし巻き卵でした。ごまたっぷりのほうれん草もカラダに良さそうですね!
「栗」は、歴史が古く、歌にも詠まれる風情ある食材だったのです。
すでに縄文時代には栽培されていたようです。「古事記」に栗が登場していて、「日本書紀」では、栗の栽培が全国に奨励されたという記載があります。「万葉集」でもよく詠われ、古くから親しまれています。
栗にはこんな効能・効果があるのです。
栗の栄養価は非常に高く、タンパク質、脂質に富み、豊富なでんぷん質(糖質)を含む。ビタミンC、ビタミンB1にも富み、糖質をエネルギー化し気力と体力をつける働きがある。カリウムも含み、塩分を体外に排出する。また、消化吸収もよい。渋皮には、タンニンが多く含まれている。タンニンは渋みのもとで、緑茶やコーヒーにも含まれており、おいしさを引き立てる成分。抗菌作用がある。
栗は縁起物だったのです。
戦国時代に、兵糧として用いられた。鬼皮(外の皮)と渋皮をむいたものを「かち栗」といい、かち=勝ちに通じる縁起物とされていた。現在でも、お正月のおせち料理に利用します。